「ドロップゴール」を知れば、ラグビー通に一歩近づける。
「ラグビーのオモロイ観方」第6回
■得点方法は5種類。あまり聞き慣れないドロップゴールとは
〈連載「ラグビーのオモロイ観方」第6回〉
福田 前回はスクラムとラインアウトのセットプレーについて教わりました。となると、次はどうやって点を獲りにいくかですよね。
大西 そうですね。戦術的な話をする前に、ラグビーの得点方法を説明しますね。大きく分けると「トライ」※1と「ゴールキック」の2種類。トライには「通常のトライ」(5点)と「ペナルティトライ」※2(7点)の2つがあり、「ゴールキック」にはトライのあとのコンバージョンキック(2点)、相手の反則によって得られるペナルティゴール(3点)、そしてドロップゴール(3点)。全部で5つあります。まあ「ペナルティトライ」はひとまずは忘れていただいて構いませんよ。
福田 ほうほう。こうして聞くと結構ありますね。えーと「ペナルティトライ」はお言葉に甘えて一旦忘れます笑。あっそれで「ドロップゴール」? これってなんですか?
大西 ドロップゴールは、インプレー中にボールを地面に落とし、跳ね返りを蹴って、ゴールキックを成功させた場合、得点が認められるゴールです。プロリーグでも、試合中1回もないこともザラ、という珍しいプレイ。しかし、ワールドカップのようなハイレベル国同士のぶつかり合いになると、なかなか正攻法では点を獲ることが難しいので、ドロップゴールを狙うシーンも多くなってきます。ドロップゴールが大一番での勝敗を分けたりもする※3ので、これは覚えてほしいですね。
福田 じゃあ、今年のワールドカップで見られるかも!でも、ラグビーの基本的な攻め方としては、やっぱりトライを狙うんですよね。
大西 その通りです。まずはトライを狙う。そこで相手のディフェンスが固かったり、あるいは「3点でいい」という場合に、ペナルティゴールやドロップゴールなどで得点を狙っていくという順番です。